体の反応、心の感応 第2回 息が合うことの大切さ(1) /体・呼吸・心

先日、ある患者の体がいつもと違って固まっていて呼吸が浅くなっていました。

それでしばらく背中に手を乗せていて呼吸に意識を向けていました。そして息を吸うときにほんの少しずつ手を移動していきました。
するとそのうち手が背中を撫でるような動きに変化していきました。

整体としては普通「ただ撫でる」というようなことはしません。それに相手が女性だと相互あるいはどちらかに余分に感情移入が起きる可能性がありますのでいい加減なこともできません。

でもその人は長年来室している人でしたので、そのまま手に任せてしまいました。そうしましたらなんと、ふわ〜ふわ〜と呼吸がどんどん深くなるのです。その日はその雰囲気を保って全体を整えました。

操法が終わった後、その人は「最近の自分の気持ちや何故自分が固まっていたのか」についての気づきを語ってくれました。私は何も聞かないのにです。

私はそのままただ聞いていただけなのですが、気がつくとその人がとても晴れ晴れとしているのです。
まるで霧が晴れて日が差し、景色が鮮やかに見えてきたみたいな変化でした。

ありがとう!息が合うことの大切さをあらためて痛感しました。