体の反応、心の感応* №3 息が合うことの大切さ(2)【相手を真似てみる】/体・呼吸・心

「うわーっ!コイツら何なんだー」
そう思ったのは10年くらい前にモーニング娘とかいう若い歌手集団をテレビで見た時のことでした。
やけに明るくて何も気にしていないみたいで、どこか気分をイライラさせられる感じがしてしまう。
「ウーム‥‥嫌なヤツラ」と思いながら、しかしそのうちどこか私を引きつける感触があるのです。悔しいけど。
それで、よくよく感じ入ってみるといくつか分かってきました。
その一つは「皆が声をそろえて歌っていること」自体が心地いいことだと気づきました。これが合唱団だとハーモニーの素晴らしさを感じるでしょうけど、この場合はそうではなく一定のリズムで呼吸が合っているパワーが妙に心地いいのです。
「やな奴!」心の中にその感情があるものだから、少しばかり意識に「よっこらしょ」と力を入れないと、気づきの作業を悔しさに邪魔されそうでした。
そういえば家族で一緒に歌を歌うなんてしてないよな‥‥。
ま、とにかく、大勢で歌うとその複数でできあがっている力を自分として感じるものです。
ちなみにモーニング娘と一緒に唄ってみますとある種の一体感が生じて私も心地いいのでありました。(笑)
どうやらで〜こうやらで♪ウォウオウ ウォウオウ♪
えー、コホン、人が沢山いても寂しいときは寂しいですが、要するに一緒に唄っていると(二人以上で同じ呼吸の調子でいると)何かが通じてきてお互いがつながり合っているのを感じる。それが申し上げたいわけです。


仕事上でこんなことがありました。
その人は喋るときやたらと身振り手振りが表情豊かなのです。そこで面白そうだから私はその人に負けないくらい必死で身振り手振りを豊かにしてみました。
するとどうでしょう。
その人の世界観がこっちへ伝わって来るではありませんか、体を通して。
そして、結局そのことがその人の悩みを解決する糸口へとつながっていったのです。
古人は「 諸道諸芸のコツは呼吸にある 」と表現していますが実に味わい深い言葉です。
もしあなたが誰かとの関係性で悩んだり、その悩み事を誰かに相談するとしたら次のことが役立つかもしれません。


相手は自分の呼吸に合わせてくれているだろうか?

    • もし合っていないのであれば具体的に素直にそのことを告げてみましょう。
    • その場合、相手のことをいうのではなくできるだけ(本題ではなく)現在の自分のことを表現してみましょう。その事実だけは相手にもどうしようもないのです。これは混乱した議論や争いを避ける場合にもわりといい方法です。

自分のことが伝わるようにするには相談相手の呼吸に合わせてみる。

    • 相手は身じろぎもせず、能面の如く無表情。まさかそんな現実というのはあまりありえませんが、こちらも意識的に相手の語気、呼吸の速度、声の高低、ムードのどれかをつかみ、真似て伝えてみるのも一方法かもしれません。
    • ただし、礼儀の問題は別ですので少し会話に流れが出来たら自分の呼吸に合わせて欲しいことを告げてみましょう。皮肉を演じないように注意。

もしも伝えることが不可能であれば、伝えられる相手を探してみましょう。

    • 無理は禁物です。同種同族を探してみることです。